声 - 責任と役割 -

Q9.解体作業を通じて、利用者は役割や責任を感じていますか?

A1.日々の作業で銅板外しや銅線抜きなど、担当者を分けております。一人の利用者に量のペース配分を任せています。報告の時にペースが順調の時はすごくうれしそうな表情をしてくれます。

A2.解体作業後の仕分け作業で資源(金属類、プラスチック類、ヒューズetc)を他の素材と混ぜないように分別し、与えられた作業を出来る時間で熟す、その役割と責任感は持っていると感じます。

A3.責任や役割を感じ取ってはいない利用者は中にも居ると思いますが、その都度に言われたことを実行し、それを終えることで満足している利用者も居ます。そして、失敗したことを次に活かして成長しようとする方も居ます。

A4.利用者(自閉症スペクトラム)は作業工程が緩慢であるが、解体部品の搬入時には、積極的に個数のチェックをしたりしてくれ、この作業は自分の仕事だと感じている。

A5.責任感に関しては、自身で”ここまでやる!”という気持ちがあり、終わらなかった時には悔しそうにしています。自身の仕事に責任を感じているようです。利用者にそれぞれの作業を振り分け始めてから、前日に「どこまで終わりましたか?」「明日はどれくらいありますか?」など、確認してくれるようになりました。自身の作業と役割を感じているようです。

A6.解体作業の工程を利用者にそれぞれに分け、解体能力にあった作業を行うことで役割や責任を感じてくれ、上手くできた時に満足をしてるようです。

A7.解体作業は自分の仕事で自分たちにしかできないというプライドがあり、全部を終わらせた時に満足感を見て取れます。

 

 

 

 

声 - 伝える -

Q8.解体作業を通じて、利用者は意見や感想を伝える機会がありますか?

A1.出来ないことが出来るようになった時は、特に気持ちを伝えてくださいます。また、そこで会話することで今よりももっと早く、もっと丁寧に出来るように頑張ると前向きな言葉が多く出てきています。

A2.作業場を決め、そこに指導員を配置して、利用者との意見を伝えています。また、指導員も一緒に作業してコミュニケーションも図ることが出来ています。

A3.利用者それぞれですが、他人の前で伝えられる利用者がいれば、個人的に伝えてくる利用者もいます。伝えることで楽になる利用者もいれば、こちらの受け答えで変わる利用者もいます。

A4.利用者とのコミュニケーションは常にとっており、会話をしていくことで落ち着いて作業に取り組んでいます。

A5.部品解体を行いながら、難しくて外せなかったり、取れなかったりする所があると職員や他の利用者様に相談しながら教えてもらい、工具などを取り換えてみるなどして自分のチカラで解体作業を続けてくれています。

A6.作業中であっても何気なく会話する機会があるため、その際に”このような話していました”など、共有したり伝えたりすることがあります。利用者によっては自身の作業が評価されていると感じヤル気に繋がっています。

声 – 課題や苦手なこと –

Q7.解体作業する上で、課題や苦手なことはありますか?

A1.力の弱い利用者が出来ない作業は、他の利用者のフォローにより良い環境が作れております。

A2.ケガをしないように、負担の少ない取り方や工夫が必要と感じることもあります。

A3.解体作業は、力作業や工具を使った作業の為、工具の扱い方や力を使うことが苦手な利用者もいます。そのため解体作業後の分別作業で、工具をあまり使用しない部品や簡単に解体できる部品に種類を分け、解体のコツを教えるようにしています。

A4.銅板など固く取りにくい部品がありますが、場面によっていろいろな道具を使い分けて対応しています。

A5.利用者はつぶれた部品が苦手な分野ですが、悪戦苦闘することがないように作業に詳しい利用者から指示を仰いで対応しています。

A6.利用者の中で、チカラの差もあり解体できる部品や出来ない部品などの個人差がありますが、話合うことでうまく解決しています。

A7.利用者それぞれに作業を振り分けていますが、出来る作業が定着するまで苦手意識や時間がかかってしまうことが課題です。基本的には利用者を頼りする事や御社から言葉を励みにしているため、自信を持たせることで、徐々に上昇志向になっています。”出来る”に繋げるために職員でも道具の拡充や取り外し方を日々勉強しています。

A8.チカラの弱い利用者や身体的障がいのある利用者は、苦手意識が強いかもしれません。また、潰れている部品を解体するのは、全員が苦手意識をもっています。しかし、仕事だという意識付けや個人の出来るレベルに対して作業の振り分けなどで対応している。

声 – 楽しさとやりがい –

Q6.解体作業を通じて、利用者は楽しさややりがいを感じていますか?

A1.皆さん、ものすごくやりがいを感じています。銅線を引き抜く作業では利用者同士で、”どうしたらもっとスピードを上げて出来るか”を密に話していました。

A2.今まで自分ひとりで出来なかった事が出来るようになった時は素敵な笑顔を見せてくれます。”どのように分解したのか?”を尋ねるとすごい熱量で話をしてくださります。

A3.目標や自信を持つことは、その作業に対してのやりがいに繋がっていると感じます。出来る所をしっかりやりきること、そして細かい作業は道具を使い分け地道に効率よく進めること、そういう所だと思います。

A4.なかなかうまく解体できず、職員にやり方を聞き、それを自分で実行し成功した時に、やりがいや楽しさを感じています。

A5.1つの部品に対して、銅線やヒューズなどを上手に引き抜き、すべてを外し終えた後、周りの利用者や職員にうれしそうに笑顔を見せてくれます。

A6.外せなかった物が外せた時やネジを外すこと、金づちを打ち込むときにストレス発散になるなどが楽しいと利用者より声がありました。

声 -知識とスキルの向上 –

Q5.解体作業を通じて、利用者は知識やスキルの向上はありましたか?

A1.今まで、電動工具などを使ったことのない利用者でも、扱い方やメンテナンススキルなど向上が見られました。

A2.このように解体すれば、もっとやり易いし簡単に外せるなど、工具の使い方や解体のレパートリーが増え応用力の向上が見られます。

A3.解体し仕分け作業で、鉄や銅(銅板、ヒューズ、銅線etc)、プラスチック類など素材のリサイクルを理解し、工業系の専門的な知識や解体での道具の扱い方など向上が見られます。

A4.解体作業の中で、利用者同士がどの工具を使うと解体し易いかなど、話合いながら上手に使えるなど向上が見られます。

A5.外す際にどのネジを使うかなど、判断できるようになり壊れたものに対してどう外せばいいか、外し方の共有することで作業スキルも向上し、利用者同士で話し合うことでコミュニケーションスキルも向上が見られました。